【インタビュー】「公開されないかと思った」 佐野弘樹の初主演長編映画がついに劇場公開

2026年4月11日にポレポレ東中野で公開される映画『焼け石と雨粒』。
母親と強い依存関係にある青年・氏田晶が、外の世界で出会った女性との関係を通して揺れ動いていく姿を描いた物語だ。
『焼け石と雨粒』主演の佐野弘樹
主人公の氏田晶を演じた俳優の佐野弘樹に、ショービズノートはインタビューを実施した。
閉じた親子関係の中で生きてきた晶が、新たな感情や欲望に直面しながら、自分の在り方を問い直していく。
佐野弘樹が演じた晶は、母親とただの親子ではない親密すぎる関係にあり、互いに依存し合っている人物だ。
女性経験もほとんどなく、母親以外との接点が乏しい中で出会った女性に強く惹かれていく。
純粋さと危うさが混ざった、非常に繊細な役どころとなっている。
本作は約6年前に撮影され、佐野にとっては初の長編映画主演作だった。
主演に決まった当時は「すごく嬉しかった」と語る一方で、「主演は何をすればいいんだろう」という戸惑いや緊張も強く感じていたという。
責任の大きさと未知への不安の中での挑戦だった。
さらに、本作は撮影から1年後劇場公開される予定ではあったものの、一度新宿の映画館で上映した後はタイミングに恵まれず年月が経過。
「もう流れないのでは」と思っていた作品が、6年越しに劇場公開されることとなった。
その喜びは大きく、「不思議な気持ち」と表現するほど特別な経験となっている。
見どころについて佐野は、「誰に感情移入するかで作品の見え方が変わる」と語る。
主人公の晶に共感するのか、母親に共感するのか、それとも別の人物に心を寄せるのかによって、受け取り方は大きく異なる。
また、繰り返し観ることで新たな発見があり、観終わった後の余韻も変化していく作品だ。
観客それぞれが自分自身と重ねられる人物を見つけられる点が、本作の大きな魅力となっている。